年始のキャリア面談に効果的に臨む方法
- 桐田
- 1月6日
- 読了時間: 3分

年始に実施される上司とのキャリア面談は、単なる一年の目標確認ではなく自身のキャリアを中長期視点で再設計する重要な機会です。特に近年は事業環境や業界構造の変化が速く、「今のポジションの延長戦上で何を頑張るか」だけではなく、「業界全体の流れの中で自分の市場価値をどう高めるか」を意識したプランニングが強く求められています。
そこで、まず意識すべきことは、「会社・組織の方向性」と「自分の成長テーマ」を結びつけることです。会社の経営層や上司、HRBP(部門担当人事)などは、「その成長は、業界がこれから必要とするスキルか」という観点でも社員を見ています。デジタル化やAIの活用は言うまでもなく、規制変化やビジネスモデルの転換など、医薬品業界が向かっている方向を正しく理解したうえで自分の役割や強化ポイントを語れるとキャリア目標の説得力は格段に高まります。
次に重要なことは、業界視点を踏まえて「汎用性のある経験」を意識的に取りに求めていくことです。キャリアコンサルタントがよく指摘するのは、「社内でしか通用しないスキルだけを積み上げるリスク」です。たとえば、プロジェクトマネジメントや新たな仕組みの構築・導入、データ分析・利活用などの経験は、どこの会社でも評価されやすい経験ですが、社内調整や部門間交渉などはその会社特有の環境でした活かされない経験です。今年の目標を考える際には、「自分がめざす方向性や経験は、社外でも明確な価値となりえるのか」という問いを一度立ててみるとよいでしょう。
そのうえで、目標は「抽象的な目標(概念的なもの)」と「具体行動」をセットで設計してみてください。「業界動向を踏まえて〇〇の専門性を高めたい」という方向性に加え、「どの業務で、どのレベルまで担うのか」「どんなアウトプットを出すのか」を明確にすることが重要です。上司との面談では、こうした具体性があるほど、アサインや育成の話につながりやすくなります。
また、業界の先行きを冷静に見ながら必要に応じて「自身の市場価値を理解し、社外のオポチュニティを知っておくこと」も重要です。これは単に転職を勧めているわけではなく、「選択肢を知っている状態で今の仕事に向き合うこと」でキャリアの主体性を高めることを勧めるものです。同業他社や隣接する業界の職種転換の可能性などを把握しておくことで、「今の会社で、今だからこそ積むべき経験」がより明確になります。
さらに、こうした視点を持つことで、上司との対話の質も変わります。「将来的にこういう方向性も視野に入れている。そのために今年はこの経験を積みたい」という伝え方は、現職へのコミットメントを示しつつ、長期的な成長意欲も伝えることができます。多くの上司はこのような思考を持つ部下を前向きに評価します。
さてここまで、「業界全体の流れの中で自分の市場価値をどう高めるか」という視点でキャリア面談の視点についてお伝えしてきました。今年積むことになる経験が、3年後・5年後にどのような選択肢を広げるのかについて仮説を持って計画することが、変化の激しい時代における最も効果的なキャリア戦略だと言えます。年始のキャリア面談を、自分と会社、そして業界をつなぐ思考の場として活用してみてください。



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