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戦略的な「キャリアシフト」とは?

  • 桐田
  • 2024年11月24日
  • 読了時間: 3分

更新日:4月19日




◆ ビジネスが変われば求められるはたらき方も変わる


ここ数年、製薬各社の海外売上比率の高まりが報じられていることは皆さん既にご存知の通りですが、日本の薬価が厳しく抑制されているビジネス環境を考えると当然の流れと考えられます。これは、まさに外的要因(環境要因)がビジネス構造の転換を後押ししている事例ですが、この環境変化がこの先止むことは考えにくいので、今後もさらに海外展開が加速度的に進展すると考えるのが妥当だと言えそうです。


興味深いことは、海外でのビジネス強化の動きはコマーシャル的な側面にとどまらず、バイオ製品や創薬技術の確保・調達を目指す動きなどの研究開発面にも及んでいることです。記事では、国内メーカーによる海外ベンチャーの買収やベンチャーキャピタルを介したスタートアップ支援などに触れていますが、これらの動きは製薬メーカービジネスの川上から川下にいたるまで一貫して海外を意識せざるを得なくなってきている現状を示していると考えられます。


このような製薬メーカーのビジネス変容は、そこではたらく社員にも大きな影響をもたらすことになります。具体的には、「組織構造の変化」「各部門に求められるミッションの変化」「個々の社員のタスクの変化」といった三大変化が起き始めていますが、こうした変化は個々の社員のキャリア形成に対する重大なインパクトファクターとなり得るので、時代の先を読んで適切な準備を行うことが個々人のキャリア形成においてとても重要になることは言うまでもないでしょう。


効果的なキャリアシフトのコツ


未来を予見し、そこから逆算したキャリア形成を行うことは決して容易なことではありません。だからと言って、会社から指示されることを着実にこなすことだけに専心していると、会社に依存した非主体的な社会人人生となってしまいますが、それは「自身の運命を会社に預ける」というとてつもなく大きなリスクを背負うことを意味しています。



そのような中で、会社のビジネス構造の変化に対応した(できれば先取りした)キャリアを築いていくためには、


●マーケットの分析(大局的な視点で市場のニーズや業界の変化の方向性を理解する)


●自社の立ち位置と事業戦略の理解(自身が活躍できるステージやその環境を客観的に理解する)


●自身の興味関心や強みの理解(自身の内なる想いや発揮できる能力・スキルを棚卸しする)


が求められます。


上記の3点は、キャリア開発の教科書に必ず載っている「Will, Can, Must」のフレームにも通じるところがあるので特に目新しく映らないかもしれませんが、3点の関連性を想像力をもって考えることは意外に難しいものです。たとえば、「海外展開が進んでいく」というトレンドに対して「英語を勉強しよう」というのでは浅く、「現地法人の立ち上げに関与するステークホルダーは誰か」、「現地の人々からの日本企業への期待はどのようなものが考えられるか」、「効果的なコミュニケーションを取るにはどうしたらよいか」などを起点に求められる知識やスキル、能力を考えてDevelopしていく必要があります。


こうしたアクションが戦略的な「キャリアシフト」につながっていくのですが、敢えてその実現に向けたヒントをお伝えすると、『想像力』なのではないかと考えています。上長とのキャリア面談用に作成するキャリアプランシートに毎年同じような目標を書いている方がおられたら、まずは、「その目標達成につながる要素」についてブレーンストーミングしてみることをお薦めします。


今回のコラムは以上です。

この文章がが皆さんのキャリア開発のヒントになれば幸いですし、そのためのお手伝いはいつでもしたいと考えています。


 
 
 

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